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結婚式の日取りの決め方!仏滅は避けるべき?お日柄(六輝)の考え方

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結婚式といえば「大安吉日に行う」のが常識となっています。しかし、大安吉日というお日柄(六輝)にこだわらなければ、同じ内容で格安の結婚式を挙げることが可能です。多くの結婚式場では、仏滅に結婚式を挙げることによる割引き価格を提案しています。

「格安になるなら、仏滅の結婚式でも良いかな」と思う反面、「周りの反応はどうだろう?」「何か不吉なことが起こるのでは?」など不安も感じますよね。当サイトでは、結婚式とお日柄(六輝)の関係について調べました。

お日柄(六輝)とは

カレンダーに毎日記載されている、「大安」や「仏滅」といったお日柄(六輝)。意識するのは結婚式やお葬式のときくらいで、「実は意味を知らない」という方もいるのではないでしょうか。

当サイト運営者である私も「大安は縁起の良い日、仏滅は縁起の悪い日」だと知っているくらいで、その由来や意味は知りませんでした。そこで、お日柄(六輝)の由来と意味を調べてみました。

六輝の由来

蓮の花
六輝は、「六曜」とも呼ばれます。中国の吉凶占いが室町時代に日本に伝わったものと考えられています。

また、賭博場の勝負師が用いていた言葉が民衆に伝わったのではないかとする説もあります。

その正確な由来は不明ですが、簡単な運勢占いのようなものだったようです。

現在、結婚式のお日柄で避けるべきとされている「仏滅」は、「仏が滅する日なので縁起が悪い」と考えられています。しかし、元々は「物(ブツ)」という文字に、後から音の同じ「仏(ブツ)」という文字を当てはめたという説が有力です。

「仏」という文字が使われているので、六輝は仏教と関係があると思ってしまいがちです。しかし、そもそも仏教では占いを禁じているため、六輝と仏教は全く関係がないというのが事実のようです。

六輝の順番と意味

六輝は、旧暦の月ごとに1日を「先勝」として「先勝→友引→先負→仏滅→大安→赤口」の順番で繰り返します。
それぞれの意味は、一般的には以下の通りと伝えられています。しかし、その根拠は曖昧で、解釈の仕方にも諸説あります。

■先勝(せんしょう/さきがち):「先んずれば即ち勝つ」の意味。急ぐことが良い日とされる。午前中は「吉」だが、午後は「凶」。午前中から結婚式を始めるのは良いが、午後から結婚式を始めるのは良くないとされる。

■友引(ともびき):「友人を引っ張る」の意味。結婚式のような幸せな行事なら、友人にも幸せが訪れると考えられているため、良いとされる。午前中、夕方、夜は「吉」だが、昼は「凶」。

■先負(せんぷ/さきまけ):「先んずれば即ち負ける」の意味。平静であることが良い日とされる。「負ける」という言葉から、勝負事は避けるべきとされる。午前中は「凶」だが、午後は「吉」。

■仏滅(ぶつめつ):「仏が滅する日」の意味。六輝の中では最も縁起が悪く、昔から結婚式には向かないとして避けられてきた。

■大安(たいあん):「大いに安し」の意味。1日を通して「吉」。六輝の中では最も縁起が良く、昔から結婚式に向く日とされてきた。

■赤口(しゃっこう/しゃっく):「赤口という鬼が人々を悩ます」という意味。「赤」という文字が「火や血」を連想させるので、火事やケガに注意する日とされる。昼のみ「吉」、朝と夕方は「凶」。

「仏滅」は、実は縁起が良い?

「仏滅」の意味の解釈には、色々な説があります。実は縁起の良いお日柄であるという、驚くような説もあります。

新しく始まる日、平穏な日

桜の木
元々は「物が滅びて新しく始まる日」という意味だったのが、「物(ブツ)」と同じ音の「仏(ブツ)」という字が当てられ、縁起の悪い日とされるようになったという説があります。

「新しく始まる日」なので、本来の意味では結婚式にもってこいのお日柄ということになります。

また、「仏さまが居なくても良いほど平穏な日」という意味であるという説もあります。

もしかすると「仏滅」は、最も良いお日柄なのかもしれません。

お日柄(六輝)は解釈次第の迷信

長い時間をかけて言い伝えられ、生活に浸透していった「お日柄(六輝)」。しかし諸説が混在していることからも分かるように、その意味にははっきりとした根拠はなく、単なる迷信でしかありません。

六輝は禁止されたこともある

日本に古くから言い伝えられていると考えがちなお日柄(六輝)ですが、実はカレンダーへの記載を政府により禁止されたこともあります。

以下は、「日本の伝統の正体(藤井 青銅著)」からの引用です。

明治五年(1872)に、旧暦から新暦に移った。この時政府は、迷信入りの暦を禁止した。福沢諭吉は『改暦弁』(1873年)を書いており、そこでは、

『これまでの暦にはつまらぬ吉凶を記し、(略)迷いの種を多くし、或いは婚礼の日限を延ばし、或いは転宅の時を縮め、或いは旅たちの日に遅れて河止に逢うもあり。

或いは暑中に喪礼の日を逃して死人の腐敗するもあり』

とケチョンケチョンに六曜をけなしている。

明治時代には、「六輝のせいで結婚式が遅れたり、引っ越しが遅くなったり、お葬式が遅れてしまう。」と政府が公言し、カレンダーに六輝を記載することを禁止しているのです。

そしてカレンダーに六輝は記載されなくなりました。しかし戦後、政府による禁止がなくなったため、再びカレンダーに記載されるようになったそうです。

カレンダーに記載されているので「日本の伝統なんだ」と思い込んでしまうお日柄(六輝)ですが、政府が「六輝なんて信じるから、結婚式が遅れるんだ」と言っていたほど、意味の無いものなのです。

結婚式のお日柄(六輝)へのこだわりは?

ゼクシィ 結婚トレンド調査2022調べによると、実際に結婚式を挙げたカップルへのアンケートで「お日柄(暦・六輝)を重視した(13.1%)」「お日柄(暦・六輝)をやや重視した(35.6%)」と答えた方は全体の約半数です。


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また、実際に挙式を挙げたお日柄(暦・六輝)を調査したアンケートでは「大安」が最も多く(21.7%)、次に「覚えていない」(19.5%)が続いています。


dyerware.com

「覚えていない」と答えた方が19.5%もいるのは少し意外です。「絶対に大安でなくては!」とこだわって日取りを決めたのではなく、結婚式場から「この日ならお日柄も大丈夫ですよー」と勧められて決めたのでよく覚えていないということでしょうか。

当サイト運営者である私の場合も、結婚式の日取りを決める際に、お日柄(六輝)のことは良くわかっていませんでした。結婚式場の方から「この日なら友引でお日柄も良いし、空いているからどうですか?」と聞かれて「じゃあその日で。」という感じで決めました。

よくわからないので、結婚式場の方の言われるままになってしまう傾向があるのかもしれませんね。

年配の方はこだわる場合が多い

新郎新婦が全くお日柄(六輝)を気にしなくても、両親や親戚は「結婚式は大安じゃないと非常識!」と考えている場合があります。

お日柄(六輝)は根拠のない占いだとしても、「結婚式はお日柄(六輝)の良い日に!」という考え方は、私達日本人にすっかり常識として根付いてしまっています。

結婚式は皆に祝福してもらうものです。「仏滅」などのお日柄を選ぶ場合は、ご両親に相談して必ず意見を聞きましょう。

反対する両親を説得するには

「金銭的な問題で少しでも安く結婚式を挙げたい」「結婚式を挙げたい日がたまたま仏滅だった」などの理由で、両親を説得しなければならない場合もありますよね。

そんな場合には、お日柄(六輝)の由来とそれが迷信であること、「仏滅」にも良い意味があることを説明してみましょう!

「詳しいことは知らないけど、常識だから」という理由でお日柄(六輝)にこだわっている方は多いと思います。お日柄(六輝)についてきちんと説明すれば、こだわる必要がないことをきっと分かってくれるはずです。

良いお日柄(六輝)を選ぶメリット

青空(横長)

お日柄(六輝)が根拠のない迷信だとしても、一般的に「縁起の良い日」と言われている日を結婚式の日取りに選ぶことには安心感があります。

「縁起の良い日に結婚した」「誰からも反対されないお日柄に結婚した」という安心感は、良いお日柄(六輝)を選ぶ大きなメリットだと思います。

悪いお日柄(六輝)を選ぶメリット

スピーチ(横長)

「仏滅」などの悪いお日柄に結婚式を挙げると、結婚式の費用が格安になる場合が多いです。これは新郎新婦にとって大きなメリットです。

もうひとつのメリットとしては、結婚式のスピーチのネタになることがあります。例えばこんな感じです。

本日はお日柄も良く・・と言いたいところなのですが、皆さま、本日のカレンダーはご覧になったでしょうか?

本日は最凶のお日柄、仏滅です!なぜこんな日に結婚式をすることになったかと言うと・・(二人の出会った日だった、などの理由)。

しかし実は、「仏滅」の本来の意味は、「物がなくなり、新たに始まる」という意味なのです。私達はその由来にあやかり、二人で新しい人生をスタートさせるつもりです。」

お日柄(六輝)を気にするかどうかは本人次第

結婚式の日取りを決めるときに重視されるお日柄(六輝)は、根拠のない迷信です。気にするかどうかは新郎新婦次第なので、二人の納得のいく日取りを選びましょう!

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