最近耳にするようになった、「1.5次会」という言葉。「披露宴と2次会の中間のような結婚式」と言われていますが、具体的にはどんな結婚式なのでしょうか。
1.5次会とは
1.5次会の定義
1.5次会には、明確な定義はありません。結婚式場紹介サイトなどを調べてみると、「1.5次会」は以下のように表現されていることが多いです。
■結婚披露宴ほど形式ばっておらず、2次会ほどカジュアルすぎない
■海外挙式後のお披露目パーティーを指すこともある
■会費制にすることが多い
披露宴を立食パーティーにしたり、挙式をせずに披露パーティーだけにしたり。結婚式を少しカジュアルにして行うのが1.5次会と呼ばれるスタイルです。
1.5次会のはじまり
1.5次会は、もともとは海外で結婚式を挙げたカップルが帰国後に日本で行う「お披露目パーティー」のことだったようです。
海外挙式の場合、親族は参列出来ても、友人や会社の方に参列してもらうのは難しいですよね。また、高齢な親族の方にも参列は難しいかもしれません。
そこで帰国後に、海外挙式に参列できなかった親しい方を招いてレストランなどで行うパーティーが「お披露目パーティー」です。
そこに目を付けた都内のレストラン業界が、「海外挙式後のパーティーに限らず、新しい結婚式のスタイルとしてレストランをもっと利用してもらおう」と考え出したのが「1.5次会」のはじまりと言われています。
1.5次会と披露宴の違い
「1.5次会」という名称は広まりつつありますが、その内容はとても曖昧です。
「費用を抑えた、少しカジュアルな結婚式」のことを総称しているようですが、「フォーマルにも、カジュアルにもできる自由な結婚式」とも言われています。
1.5次会は形式にとらわれない自由な結婚式なので、新郎新婦の意向により様々な形があります。通常の披露宴と比べたメリットとして「会費制にすれば引き出物が不要、費用を安く抑えられる」という点が挙げられていることが多いです。
「会費制」にするか「ご祝儀制」にするかは自由なので、どちらを選択するかは新郎新婦の意向次第です。
会費制だからお得って本当!?
1.5次会について調べてみると、「会費制なので、引き出物が不要。会費で結婚費用をまかなえるので費用を抑えることができる」という説明を多く目にします。
しかし、北海道に住んでいる私はこの説明に違和感を覚えてしまいます。というのも、会費制結婚式の発祥の地、北海道では、このような考え方はしないからです。
北海道での会費制結婚式とは「会費は食事代に充てるもの。その他の費用は新郎新婦が支払うもの。」です。会費制は決して結婚式をリーズナブルにする制度ではなく、むしろご祝儀がない分、新郎新婦の負担が大きくなります。
北海道の会費制結婚式
結婚式は全て会費制
招待状には必ず会費が明記されており、当日はお財布からそのままお金を出して受付で支払うのが慣例です。
会費をご祝儀袋に入れたりはしません。
会費は食事代
披露宴で振る舞う食事が1人10,000円のコース料理であれば、会費は10,000円です。
「会費で結婚式の費用をまかなう」という考え方はしません。
食事以外の結婚式にかかる費用は、全て新郎新婦が負担します。
また、会費制であっても、引き出物やプチギフトは用意します。ただし、北海道の場合は引き出物にかける金額がとても少なく、一人1,500円~2,000円程度の引き菓子だけのことが多いです。
ご祝儀は、好意で
そのため「結婚式の費用をご祝儀でまかなおう」という考え方もありません。
ご祝儀を頂いた場合は、引き出物とは別に、後から「内祝い」としてお礼の品物を送ります。
1.5次会の会費制結婚式
新しく登場した1.5次会などに見られる会費制は、会費を食事代に充てるのではなく「食事をビュッフェなどにして安く済ませ、会費で結婚式費用をまかなうもの」という考え方が主流のようです。
北海道民の私としては、会費制結婚式が違う認識をされているような気がして腑に落ちないところがあります。でも、会費制の解釈はともあれ、「結婚式をリーズナブルに、もっと自由にしよう」という試みには賛成です。
結婚式に招かれるゲストの金銭的負担を少なくし、その代わり結婚式にかける費用も減らしてアットホームでカジュアルな結婚式をしよう、というのが1.5次会の会費制です。
豪華であるほど、伝統的であるほど良い結婚式だとは限らないですよね。自分らしい結婚式を実現する選択肢の一つとして、1.5次会はお勧めです。